マルセイユは、地中海の西側中央に位置し、交易の要所でもあります。
またフランス最大の港湾都市です。（首都はパリ、知ってるよね）


南フランスといえば、ファーブル先生も住んでいたプロヴァンス地方とか、
歴史で習ったアヴィニョンなんて地名が思い浮かぶ人が多いようです。
でも南フランス最大の都市で、国内でも２位の人口を誇るマルセイユを
忘れちゃいけませんよね。
現在では１００以上の航路を持ち、１２０ヵ国３６０以上の港へ船が出る
南ヨーロッパ最大の玄関口でもあります。


▲ゲーム中のマルセイユ港。城壁の一部が見えますね。


紀元前６００年ごろにギリシャ人が作った植民都市からはじまったらしく、
十字軍の時代以前には多くの戦乱や紛争に巻き込まれ、一時衰えたものの
その後は商業都市として現在まで繁栄しています。


▲現在のマルセイユ旧港、まんなかの港がそうです。　出航所っぽい建物が。
ゲーム中のマルセイユは、この港を中心に作られています。


そんなマルセイユ、いまいち身近に感じられない人も
その町並みは何度も画面で見ているかもしれません。
というのも、リュック・ベッソンさんの映画”TAXi”で舞台となっている街は、
じつはこのマルセイユなのです。
バイクで疾走し、プジョー406で駆け抜けた町並みはもちろんのこと、
他の映画でも結構出ていると思うのですよ。
ジャンジャンジャジャンジャン・クロード・バンダムの映画で見た気がするし。

他に、マルセイユが姉妹都市としている都市には、なんと
日本の神戸も含まれているんですね。
あとはジェノバやコペンハーゲン、ハンブルク、アビジャンにアントワープ
オデッサまでが姉妹都市なんです。アントワープはともかく、
他の都市は投資で取れるかな、なんて妄想を誘いますね。
（誘わないか）

映画の話をしましたが、他にもマルセイユが登場する有名な作品があります。
アレクサンドル・デュマの”モンテ・クリスト伯”がそうです。
岩窟王って言ったほうが有名らしいですね。（焼酎でも岩窟王ってあるし）
作中、主人公のエドモン・ダンテスが幽閉される政治犯収容所として、
シャトー・ディフの名で登場するのがまさにイフ城です。
シャトー・ド・イフ＝シャトー・ディフってことらしいです。
グーグルマップで出てくる衛星写真でも、港の外にイフ城のある島が見えます。



▲ゲーム中でイフ城が登場するシーン。商人さんの台詞どおり、当初は海賊や他国の侵略から街を守る要塞でしたが、
絶対王政の時代や革命以降にバスチーユのような政治犯収容所として使われていました。


同作中では他に、主人公が所属していたモレル父子商会なんて固有名詞も出てきます。
当時からパリに次ぐ都市として栄え、住人にとってはパリよりも魅力的な
国際色豊かな情景が描かれていて、読んでいてわくわくしてきます。
ジェノバなんかも出てくるので、ジェノバを書くときにまたその話をしましょう。


▲再び現在のマルセイユ旧港。　丘のほうを眺めるとノートルダム・ド・なんとか寺院というのが見えます。
この港と城壁の配置どっかで見たぞ。

ゲーム中、投資のごほうびとしてギーズ公がくれる「東地中海名物料理」のレシピに
ブイヤベースがあったと思います。酒場でも回復量最大の料理がブイヤベースでしたね。
ブイヤベースは実際この地方の名物料理で、今では高級品になってますが、
当時は漁師達がとれた獲物を放り込んで煮立てた庶民の味でした。
個人的な考えですけど、ブイヤベースくらいできれば女子としては料理のレベル
十分だと思うんですけどね。
わたしはできますよ、もちろん。















ごめんできないかも。



参考文献　wikipedia（フリー百科事典ウィキペディア）
　　　　　　　『モンテ・クリスト伯』（岩波文庫）